星のムーンサルト

タロットについてのあれこれ

魔術師

春が訪れようとするとき、これから咲き乱れる花々を思い浮かべてワクワクするように、何かが始まる予感、それはまだ起こっていない未来を感じてワクワクドキドキ、心を踊りときめかせる。花が咲かない春なんてないと私たちは堅く信じて疑わない。錬金術もそれと同じだ。金ができないだなんて絶対に思わない。魔術師は疑わない。信じる必要もない。目を瞑っていても金はできるのだ。魔術師のカードが表すはじまりやクリエイティビティ、それは信じるも何も起こるから起こる、という事実だけを見つめている。
可能性というものを信じて疑わない。この世界に不可能なんてない。不可能なら最初からやろうと思うことすらないだろう。可能性の扉は四方に広がっている。すべての可能性は未来である。たとえ天地がひっくり返っても、起こることは起こるのだろう。そんなとき、魔術はファンタジーの世界の中のものではなくなり、この世界にそのリアルさを露わにするのである。